5 映画 銀幕に酔う

仏映画『モンテーニュ通りのカフェ』

粋な大人たち パリ旅行のホテルも登場! 

 (ダニエル・トンプソン監督、日本公開は2008年4月)

(▲ホテル・プラザ/2007年8月)

 驚いた。嬉しかった。そして、ちょっと誇らしかった。昨年9月にパリへ旅行した際に泊まったホテル・プラザ=アテネがそのまま、しかも何度も出てきたのだ。

 ホテルは通りに面し、客室には曲線バルコニーと緑や赤の植栽、オレンジ色の日よけが配されていて、すぐにそれとわかる。クラシカルなロビーもフロントも階段室も出てくる。もちろん宿泊したのと同じような室内もしっかりと。

 モンテーニュ通りにとって、ホテル・プラザは絶対に欠かせない存在になっていたのだ。このホテル・プラザを中心に、カフェ、劇場、南西突き当りのモニュメントと橋、橋から見えるエッフェル塔もひんぱんに出てくる。

 なのに、すぐ近くのシャンゼリゼ通りや凱旋門は出てこない。それだけモンテーニュ通りがパリにとって特別な通りということなのだろう。

 映画そのものは、若くてかわいらしく、お茶目で度胸もあるパリっ娘が積極性と好奇心とで愛を見つけ、人生を切りひらいていく話。随所に大人の、それも欧州の大人の人生観も出ていて”粋”が詰まっていた。

 あのホテル、宿泊代はすごく高かった。でも思い切って泊まってよかった、とあらためて思った。

 その旅に一緒に行った妻も、留学先の英国から現地集合した二女も、この映画を観た。自分たちが客として過ごした空間が出てくるたびに「あっ、出た!」「これって、あの階段じゃない?」などと嬌声を挙げていた。

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