5 映画 銀幕に酔う

邦画『マイ・バック・ページ』

1960年代 活動家と記者 青春と挫折

 (山下敦弘監督、2011年6月)

 松山ケンイチの演技力にちょっと驚いた。あの時代のエセ活動家の弱さと背伸びぶりをグリップしているように思った。主役である記者(妻夫木聡)のノンポリぶりの演技もかなりのものだ。

 新聞記者ものとしては異色の部類に入るのではないか。学園闘争や革命活動、新左翼の話なら『実録・連合赤軍』(若松孝二監督、2007年12月公開)を超えるものはないだろう。

 その意味では、あの時代に社会と切り結ぼうとした若者ふたりの青春と挫折の物語であり、作品としては成功していると思う。

 この映画の時代、ぼくは地方都市の高校生だった。ほぼ10年後に新聞記者になったとはいえ、原作の元記者の駆け出し時代は想像するしかない。

長男が正月に帰省したとき、海外出張の機内でたまたま観て「へえーと思った」と話していたので、あわててDVDで観た。30歳も下の世代は何をどう思ったのか、聞き逃した。話してみなくっちゃ。

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