名曲を聴きながら 誕生ストーリーも味わう
(テイラー・ハックフォード監督、日本公開2005年1月)
盲目の黒人歌手レイ・チャールズの生い立ちからジョージア州による名誉回復までが描かれる。レイを演じたジェイミー・フォックスが素晴らしい。
「What I say 」や「ジョージア・オン・マインド」など、よく知っている名曲が次々と出てきて安心感がある。いかにしてその曲が誕生したかもわかってうれしい。
レイが7歳で盲目になる前、弟を水没事故で亡くした時の記憶が生涯、レイを苦しめたことが、この映画の大きなテーマだ。その一方で、妻子がいながらコーラスガールとも恋仲になっていく様子も赤裸々に描かれている。
幼い時のトラウマを抱え、盲目になった息子をなんとか一人立ちさせようとするお母さんの愛情が救いになっている。これも大きなテーマだろう。
歌手やボーカルグループの伝記映画って、歌そのものだけでも十分楽しめるからまず外れがない。このDVDもそうだった。