高級住宅地の森 熟年男女の人生模様
(ジョエル・ホプキンス監督、公開2018年4月、MOVIX三好)
夏のロンドン旅行計画を話し合っていたとき、妻が友人からこんな映画が上映中だよと聞いてきた。最終日に妻と観た。
ロンドンの高級住宅地、ハムステッドの森に男性がセルフビルドの家に暮らしている。森の近くにある高級マンションの住民のひとり(ダイアン・キートン)が偶然に男性とその暮らしを知り、自由な暮らしぶりに魅かれていく。
そんなとき男性に対して立ち退き訴訟が持ち上がる。ダイアン・キートンは訴訟では男性を支持する。裁判では結局、男性が15年以上前から森に棲んでいたことがわかって所有権が認められ、一転、資産家になる。
ダイアン・キートンは男性を支持したことでマンション住民と離反し、結局、マンションを出て郊外のコテージを買い新たな生活を始める。男性も土地を売却してボートハウス生活に移り、ダイアンとの第二の人生のスタートを予感させて、映画は終わる。
題名からぼくが期待していのは、ロンドン暮らしの始め方をイメージすることだった。だけど映画は、ロンドンですでに多くの経験を積んできたらしい中年男女が、それぞれの住まいを基点にして織りなす人生模様であった。
人生のしがらみを断つのはだれでも、いつでもできるというメッセージは受け取ることができた。それにしてもこのタイトル、かなりのミスリードだったなあ。