幼少時の「憧れ」「 好き」を大事に
(中央公論新社、2018年)
前著の大ヒット『定年後』の続編である。
とにかく考え方と文章がしっかりしている。きちんとした取材が裏付けにあり、実例も豊富だ。
前作の熱が冷めないうちに、書ききれなかったことを真摯に書かれた感がある。
定年後の目標として何をどう準備するか。次のメッセージが大事に思える。
「自分の小さいころ憧れたもの、好きだったモノやこと、本当はずっと続けたかったのに続けられなかったことを思い返してほしい。それらの中にヒントややりがい、継続性が潜んでいる」
この本では第5章「童心に返る」だろう。「病気が大きな転機になる」というのも、身に染みてわかる。
エピローグの行動6条をおさらいに書き出してみる。
- 焦らず急ぐ
- 趣味の範囲にとどめない
- 身銭を切る
- 個人事業主と接触する
- 相手のニーズにあわせる
- 自分を持っていく場所を探す
ぼくの場合は「定年準備」の期間はとっくに過ぎてしまったが、いずれ「完全リタイア」がくる。自分を持っていく場所? 家族は別格として、やはりゴルフ、建築、海外住まいのどれかなのだろうか。