5 映画 銀幕に酔う

米NZ合作『The Lord of the Rings』

特撮規模と巧みさに感嘆 重低音に床共鳴

 (ピーター・ジャクソン監督、日本公開2002年3月、DVD)

 物語の流れは単純なのだろう。「指輪」は「反人類」の怒りを鎮めてくれる。そこに至るまでの友情や親子愛という人類普遍の価値が横糸のテーマになっているように思う。

(▲図録の表紙)

 ただぼくの場合、物語の細部まで理解できたか、というと厳しい。筋を理屈で理解していこうとしても、なぜこれがこうなるのか、と立ち止まってしまうこともしばしばだった。それでも、そのあたりはまあいいか、と納得させてくれる魅力にあふれている。

 特撮のスケールの大きさと巧みさには感嘆した。インディジョーンズシリーズでも特撮の迫力を存分に楽しんだが、あの時代と比べると格段に進化しているのだろう。そのぶんぼくも年輪を重ねたのだ。

 居間に導入した5.1チャンネルと最新ウーハーの効果を、この著名作品で再確認するのも狙いだった。画面から飛び出てくる重低音の分厚さも、効果音が部屋全体に広がる感じも、映画館に近いと感じた。

 ただ重低音は、音量を少し上げると床が共鳴する。巨大地震の前の地響きとか地鳴りが床下から湧き上がるというのはこんな感じか、と怖さも感じた。

 最新映画館の音量はもっともっと大きいので、音響や特撮が売りのハリウッド作品だとやはり、最新設備の映画館で観なくては製作者の意図や投資はわからないだろう、とも感じた。

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