50代から学生時代へ遡っていく
(新潮文庫、初刊は2000年4月)
久しぶりの真保裕一である。
カメラマンのプロ意識に男女の機微を交えて、50代の5章から学生時代の1章へと人生をさかのぼっていく面白い展開。ミステリー風の味も残していて、巧みなストーリーづくりだ。
人物造形も、50代夫婦は会話の綾とかふたりを包む空気が現実感を伴って迫ってきた。30代と40代に出てくる女性は、ぼくからすると少し作りすぎの感じも残るけれど、最後まで充分に楽しむことができた。
(新潮文庫、初刊は2000年4月)
久しぶりの真保裕一である。
カメラマンのプロ意識に男女の機微を交えて、50代の5章から学生時代の1章へと人生をさかのぼっていく面白い展開。ミステリー風の味も残していて、巧みなストーリーづくりだ。
人物造形も、50代夫婦は会話の綾とかふたりを包む空気が現実感を伴って迫ってきた。30代と40代に出てくる女性は、ぼくからすると少し作りすぎの感じも残るけれど、最後まで充分に楽しむことができた。