5 映画 銀幕に酔う

邦画『テルマエ・ロマエ』

心地よい荒唐無稽 はまりすぎの阿部寛

 (武内英樹監督、公開2012年4月、MOVIX三好)

 原作のヤマザキマリ漫画を全4冊、きちんと読んでから映画館で観た。どちらも腹の底から笑うことができた。漫画も映画もすばらしい。

(▲原作の1と2)

 阿部寛、君はすごい。濃い顔もさることながら、「現代ニッポンとの間を行き来するローマ時代の風呂技師」なんて役、やれるのは君しかいない。

 知的な感じとぶきっちょな性格みたいなものが混在しているから、どんな役が回ってきてもみな吸収して、阿部寛風にこなせてしまう。

 あのタイムスリップ風呂漫画をいったいどうやって映画化するのかと心配していたら、その辺もけっこうやるじゃないか。

 西暦130年ごろのローマの街並みがリアルで驚いた。阿部寛といっしょに歩くあれだけのイタリア人をどうやって集めたのだろう。イタリアでのロケだったのだろうか。その辺の情報は後でネットで調べてみよう。

 あまりの荒唐無稽さがかえって心地よく、映画の面白さを久しぶりに心の底から楽しむことができた。

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