3 随筆 個性に触れる

井形慶子『イギリス流 輝く年の重ね方』

滞在体験ベースに次々と文章に

(集英社文庫、2014年12月)

 英国のどこかの年に数か月でも滞在できたらどんなに楽しいだろうという夢が大きくなってきた。栄地下のジュンク堂で、本を検索する端末画面に「イギリス 暮らす」と打ち込んだら、この筆者の本が何冊も上位に出てきた。

 イギリスでの滞在体験をベースに、猛烈なペースで文章を発表されている。自らが編集長をしているMr Partner誌への出稿やブログ、ほかへの寄稿文を再構成して次々と書籍にされているようだ。この本はそのうちの一冊で、店に在庫があったので買ってみた。

 冒頭にあるエッセイはなんと、東京新聞に寄せた文章だった。英国の生活や政治、経済などに幅広く言及しているが、かなり硬派の内容である。あとの三分の二は英国への旅行日記に近い。

残念ながら内容は、ぼくが本の題名から期待したようなものではなかった。英国での短期滞在を考えるときのヒントになればと手にとったけど、そういう狙いだと、もっとほかの本を探さないといけないらしい。

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