ゴルフと小説は相性がいいらしい
(文芸春秋、1998年6月)
今回のゴルフ本読み直しシリーズでは、もっとも読みごたえがあった本のひとつだ。ゴルフにまつわる短篇集である。プロやトップアマの話ではない。月イチで100を切ればハッピーという普通のゴルファーが多くでてくる。ぼくもこんなふうだったなあ、と思い返す場面がたくさんある。
ゴルフクラブのメンバーライフもいろいろ出てくるので、東名古屋や和合での経験からよくわかる 。初めて読んだ10数年時はクラブライフを知らなかったので、ここまで読みごたえはなかったのだと思う
高橋三千綱の本だったろうか、佐野洋について、ゴルフに対する知識が深いが腕は大したことはないという評価があったように思う。この本を読むとそのあたりの指摘はなんとなくわかる。
しかし、やはり小説を書くことについてはプロだ。テーマといい、筋立てといい、切れ味の鋭い仕上がりだ。特にキャディーや女性を配した作品に佳品が多い。
ゴルフと小説、以外と相性がいいのかもしれない。