男の30歳前後 ナイーブとやさしさ
(大森立嗣監督、2011年4月)
瑛太と松田龍平の共演。ともにバツイチという設定。さまざまな仕事を引き受けていく中で、それぞれが抱える過去やトラウマが明らかになってくる。
20代から30代にかけての男のナイーブさ、やさしさがテーマなのだろう。ふたりはそのあたり、とてもいい味を出してる。。
もっともぼくは便利屋の経験もないし、離婚もしてない。秘密を抱える友人関係というのもなかったから、「いい味」はあくまで推測だ。
あの街は東京都の町田市がモデルらしい。東京都心からは少し離れていて、それなりに人口も多く、安定した生活圏や文化が根づいているのではないか。だから主演のふたりが中学生の同級生という設定もおかしくないし、地域のいろんな問題とのからみにもリアリティがある。
「まほろ」は、ぼくが生まれ育った地区名の「与保呂」と音が近く、ちょっと驚き、親近感も抱いた。ぼくの古里はとんでもない山奥の田舎だけど。
松田龍平が全力に近いスピードで走る場面がある。両手をだらんと下げたままなのが変な感じがした。彼は運動経験がとぼしいのか、何らかの意図があるのか。元陸上部でフォームを指導されたぼくとしては気になった。
映画にとってはどうでもいいことが妙に気になるようになってきた。これも年を重ねるってことなのか。