5 映画 銀幕に酔う

米映画『パイレーツ・オブ・カリビアン 1 / 呪われた海賊たち』

型破り船長の船出 多面的な造形に驚嘆 

 (ゴア・バービンスキー監督、公開2003年8月、DVD)

 これがウワサのシリーズ第1作になる。先に第2作『デッドマンズ・チェスト』を観てしまい、早く第1作をと願っていた。いやー、まいった。確かにこれは面白い。

(▲本棚の写真集)

 何よりジャック・スパロウ船長の性格設定が型破りだ。おとぎ話の世界だからどうにでもできるのだろうけど、それにしても造形が色濃い。

 頭がいい。運動神経も抜群。女と酒にはからっきし弱い…。問題は正直か嘘つきか、侠気があるのかホモなのか、正義漢か悪漢か…。

 映画を観ながらスパロウはどちらかとうなりつつ、こんな男がいたら、なれたらと憧れる気分が、映画を観終わっても残る。このあたりが新ヒーローたるゆえんなのだろう。

 シリーズ映画の主人公といえば、ダイ・ハードのマックリーン刑事、ピバリーヒルズ・コップのマクセル刑事、ピンク・パンサーのクルーゾー警部と数えきれないくらい多様だが、スパロウ船長も負けじとエッジが効き、奥も深い。

 さまざまな人種と人生経験の末に生まれたジョニー・デップという俳優と新ヒーロー誕生に乾杯を。やっと第2作の意味がわかり、3作『ワールド・エンド』も観たくなった。

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