最大使命は戦争回避 抱える問題も網羅
(岩波新書、2009年1月)
共同通信の編集局長もつとめた人のジャーナリズム論。新聞やテレビが歩むべき王道を真正面から語ってくれている。
もっとも印象に残る指摘は「ジャーナリズムの最大の使命は戦争を防ぐこと」という直球だ。戦前の朝日新聞は戦争に反対だったのに、満州事変を境に戦争翼賛報道へと足並みをそろえた。「満州は日本の生命線」という国益論を克服できなかった、と指摘している。
本書はほかにもマスメディアがいま抱える様々な問題を網羅している。
- NHKの番組改変をめぐる朝日とNHKの訴訟
- メディアスクラム
- 道新VS道警
- 読売・渡辺恒雄主筆のワンマンぶり
- 「9.11」と報道
- 自主規制とタブー
- 裁判員制度
- 戦争取材
こんなにあるのか、とため息が出るほど重い課題の集積だ。再読したいと思うときが何度もやってきそうだ。