産業革命を装置に異次元のショー
(名古屋ビッグトップ)
シルク・ド・ソレイユを観るのはこれが3度目だった。ことしもその異次元ぶりに感服させられた。
産業革命のころの機関車や蓄音機、歯車を装置にしながら、サーカスや曲芸、大道芸、コントが続いていく。それぞれの演技のレベルの高さ、到達度は今までより上だと感じた。
サーカスに近い出し物や曲芸があったり、バレエに近い演技があったり、コントがあったりする。でも全体ではそのいずれでもない。まったく異次元のショーである。バックバンドの生演奏も完ぺきだった。
今回も明確なストーリーはないし、言葉もない。その分、世界各国から集まったプロの演者たちが、現代から産業革命期にタイムスリップして、自由に動き回って身体で何かを語りかけてくれる。だから観客もその時間と空間を飛び越えて、空想を膨らませていけるのだ。
孫たちにも見せたら、どんな感想を伝えてくれるだろうか。