5 映画 銀幕に酔う

邦画『祈りの幕が下りるとき』

凝った展開 納得の結末

 (福澤克雄監督、2018年1月公開)

 原作の小説は読んでいない。タイトルからして、加賀恭一郎シリーズの終幕と思い、阿部寛主演ということもあってDVDで観た。

 加賀恭一郎シリーズがいつもそうであるように、ストーリーが凝っていてなかなか結末が見えてこず、展開の妙味を味わうことができた。主人公の出自や母の人生がからみあっていて、実によくできている。東野圭吾の原作のすばらしさだろう。

 阿部寛はやはり、はまり役だ。影の部分と生来の生真面目さとが同居する主人公を演じてスキがなく、作品を端正なものにしている。

 父も母も、息子である主人公のことを強く愛していたことがわかり、加賀恭一郎ファンとしてもよかったよかった、と素直に思えた。

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