7 催事 肌感で楽しむ

桂文我独演会

30ぶりの生落語 堪能し心柔らかく

 (名古屋市・大須演芸場)

 2階で観た。というより聴いた。よかった。落語をまともに、生で聴いたのは、確か、大学時代以来だ。30年ぶりくらいになる。

 さすが文我である。演目は「京の茶漬」「らくだ」「蛸芝居」。そのどれも間の取り方、語り口、表情、しぐさ、奥深さ…。何から何まで堪能できた。

 落語はこころを柔らかくさせるなあ。もっとひんぱんに通っていけば、もっと楽しくなるのだろう。老後の楽しみが増えた気がする。

 大須演芸場を訪ねるのも、名古屋に30年以上も住んでいて初めてであった。想像していた通りの場末のハコだった。ぶら下がる赤ちょうちん、くたびれた椅子…。嫌いではないのだが、きようも友人夫妻に誘われなければ来ていなかった。存続に向けてかんばっている皆さん、協力できずにごめんなさい。

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