ピュアなファンタジー 純愛はまだ米国に?
(カーステン・シェリダン監督、公開2008年6月、DVD)
音楽の天才モーツァルトもこんな風だったのかなあ、と思わせるファンタジーである。あまりに調子がよすぎるというか、日々練習に励んでいる凡人は「こんな音楽の遺伝子ってありうるのかよ」という突っ込みを入れたくなるだろう。
それでも素直に、楽しめた、という方が当たっている気がする。登場人物たちがみんなピュアでいい。中でも主役のエヴァンの表情が生き生きしているのに救われる。
こんな純粋な愛情はもう米国には存在しない、とみな思っているのだろう。だからこその筋立てであり、ヒットなのだと思える。
まったく予備知識なしに、勘で借りてきたDVDだったので、とても儲けた気分になった。