エージシュート達成 でも「全国」届かず
年の瀬の12月27日、所属する東名古屋カントリークラブへ行き、ことしの最終ラウンドを楽しんで「2024年のするゴルフ」を終えた。平均すると、ことしもゴルフ場に週に3日は通い、うち2日は練習だけで帰宅し、1日はプレーもした。72歳になった9月に、まぐれとまさかのエージシュート「71」が出た。でも公式試合は中部大会で自滅し、9度続けて全国には届かなかった。
■ゴルフ場に147回 練習だけ87回
12月27日は、ことし147回目のゴルフ場行きだった。朝練習したあとラウンドもするのは60回目。ことしの最終ラウンドだったので、キャディさんにスマホを渡し、後半インの6ホールでティーショットを動画撮影してもらった。収録した写真は動画から切り取ったコマを使っている。
一方で「きょうは練習のみ」と決めた日もゴルフ場へ行った。その数は87回。ざっと週に2回弱、月7回のペースだった。2020年6月に68歳で退職してから4年、このペースはほとんど変わっていない。
パットやアプローチ、バンカーも練習したい―。そんな日はホームコースへ出かけた。メンバーなら無料だし、時間の制限もない。没頭できて、好きな時間だった。
きょうは球を打つだけにしよう―。そういう日は自宅から近い愛知カンツリー俱楽部へ行った。名匠・井上誠一がコース設計した名門だけど、打ち放し練習場だけならだれでも利用できる。ボールは試合球なのに「48球500円」と高くはない。
■プレーは15コースで
実際のラウンドは60回、訪れたのは15のゴルフ場だった。回数はもちろんホームコースの東名古屋が飛びぬけて多く、計39回に及んだ。
あとの21回は14のコースでプレーした。多くは公式試合の会場だった。ときどきは知人との懇親や、巡礼記を書くためのラウンドで訪れた。
ジャパンクラシック(滋賀)は、尊敬する関西在住のゴルフ作家が選んでくださった。年に1回の懇親ラウンドの場だった。ことしも、もっとも心に染みる懇親プレーになった。
日本ライン(岐阜)と六石(三重)は、新聞社時代からのゴルフ仲間との楽しい時間だった。津(三重)は、馴染みの飲み屋さんが主催するコンペの舞台で、コロナ明けで5年ぶりに復活した。
桑名(三重)は井上誠一がコース設計したゴルフ場だ。公式試合で知り合った三重のゴルフ好きの計らいでプレーできた。体験記「井上誠一巡礼記7 桑名」をまとめるのは至福の時間だった。
■平均スコアは83.6
ゴルフ場から帰宅すると、ゴルフダイジェスト(GD)社のホームページにアクセスして、登録してあるマイページにその日のプレーの内容をホールごとに記入する。スコアカードを見ながら反芻するまでが、するゴルフに入っている。
2024 | 2023 | 2022 | 2021 | |
平均スコア | 83.6 | 84.1 | 83.8 | 84.9 |
平均パット数 | 29.8 | 31.6 | 31.6 | 29.8 |
FWキープ率 | 53.7 | 56.4 | 50.4 | 49.6 |
パーオン率 | 24.9 | 27.3 | 27.7 | 14.4 |
OB発生率 | 3.4 | 1.9 | 2.9 | 6.7 |
各種のスコアやスペックは自動的に算出してくれる。ことし1年間、60ラウンドの平均スコアはわずかだが昨年より改善した。72歳になり、70歳以上のためのティーからプレーすることが増えたのが大きい。パットが30を切ったのもうれしい。経験が生きているのだろうか。
しかしパーオン率やOB発生率は悪化した。年間を通じて、ショットが安定しない、と悩んだ。その感覚を数字が裏付けている。時にはまぐれ続きでお化けスコアも出るけれど、大事な試合の肝心なところでミスが出ることも、この数字が物語っている。
■奇跡の「アンダー&シュート」
ぼくにとって最大のハイライトは、なんといっても9月13日の「エージシュート」だった。うれしくて誇らしいのは「アンダー」での「シュート」だったということだ。
・パー72のコースを「アンダーパー」の71
・72の「エージ」より「シュート」した71
・最終の18番をバーディーでフィニッシュ
いま思い返しても、奇跡の初アンダー、突然のベストスコアだった。神様がずっとそばにいてくれたとしか思えない。こつこつと長くやっていると、こんなこともあるらしい。
あれが奇跡かまぐれだったという状況証拠がある。昨年優勝できたクラブ競技の惨敗だ。エージシュートの直前にあったシニア選手権は予選で敗退した。エージシュートの直後にあったグランドシニア選手権も5位に沈んでしまった。さらには、公式試合でも—
■「中部の壁」9度目も高かった
その公式試合ではことしも「中部の壁」を越えられなかった。
ミッドシニア(65歳以上)とグランドシニア(70歳以上)の部にことし5回出て、全国に進める機会は10月のCGAグランドシニア中部大会だった。体験記につけた見出しは―
9度目も「全国」は遠く 緊張と力みで自滅
神の微笑も一瞬 OB2発に悔い
ダブルボギーひとつで全国切符の圏外に去りかねない試合だったから、もともとOBなんて想定していない。それが2発も出てしまった。いま振り返っても、気負いが強すぎたとしかいいようがない。これも、この球戯ならでは因果なのだろう。
■10度目挑戦へ 安定と小技
公式試合が終わったあと、来年、10度目に挑むか考え続けてきた。練習でもっと負荷をかけられるか―。あの緊張した場面で平静にプレーできるようになれるのか―。心のエネルギーは持つか—。
来年は73歳になる。体力や飛距離をいま以上にするのは難しいだろう。いや、維持するのがやっとだろう。
しかし向上できるものはあるはずだ。なかでもプレー全体の安定度と品格は、ゴルフを続ける限り、永遠に追い求めていきたい。技術面では、強い力がいらないアプローチとパットの小技なら、年を重ねても向上できるのではないだろうか。
もっと安定度を増すように、スイングから”アク”を抜こう。小技を高めるため、平静なこころでアプローチとパットを繰り返してみよう。やはり、ぼくらしく、こつこつ練習の積み重ねしか手はないと信じて―。